← 造り方
📜 昔の蔵を覗く
TIME TRAVEL / SAKE BREWERY

60年前の酒蔵へ。

機械も道具も今とは違う。でも、一本の酒を造るために人が米と水と微生物に向き合う姿は、今へつながっています。

西宮市が公開する1959〜1960年頃の酒造工程資料を入口に、昔の蔵を歩いてみます。写真を見るときの「ここを見て!」と、現代の蔵につながるポイントも添えました。
01 / 精米

🌾 米を磨く

人力、水車、蒸気、そして電動精米機へ。酒造りの道具そのものにも時代があります。

📷 1959年の精米機
原資料で写真を見る
👀 ここを見て!大きな精米設備と、蔵の中で米を扱うスケール感。酒造りは仕込みのずっと前から始まっています。
🌱 今の蔵では?高精度な精米機で、目的の精米歩合や米の状態に合わせて細かく管理します。蔵によっては精米を専門業者へ委託することもあります。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)
02 / 麹

🟡 手で麹を育てる

麹蓋の米を手で混ぜる「仲仕事」。温度や状態を感じながら進める、蔵人の技が見える場面です。

📷 1959年 麹の「仲仕事」
蔵人の手仕事を見る
👀 ここを見て!機械ではなく、米粒を手で混ぜているところ。資料では「仲仕事」ができれば麹師として一人前と認められるほど技術を要したとされています。
🌱 今の蔵では?温湿度管理や製麹機を使う蔵もありますが、手で状態を確かめながら麹を育てる蔵もあります。見学では麹室の温かさにも注目。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)
03 / 酒母

🫧 酒の母を育てる

泡立つ酒母と、温度を調整する暖気樽。文字だけでは想像しにくい「酒母が生きている」姿が残っています。

📷 1960年「暖気樽を取る」
泡立つ酒母を見る
👀 ここを見て!酒母の表面に立つ泡と、暖気樽。資料では暖気樽に水を加えながら最高温度がおよそ30℃になるよう調整した様子が説明されています。
🌱 今の蔵では?温度管理の方法は変わっても、酵母を元気に増やして醪へつなぐ重要性は同じ。速醸・生酛・山廃など、酒母の造り方にも違いがあります。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)
04 / 醪・仕込み

🛢️ 唄とともに仕込む

三段仕込みの初添え。かつては蔵人が酒造り唄を歌いながら櫂を入れた記録も残ります。酒造りは技術だけでなく、蔵の文化でもありました。

📷 初添えの荒がい
昔の仕込みを見る
👀 ここを見て!櫂を入れる蔵人の姿。作業のリズムを合わせる酒造り唄まで含めて、仕込みは共同作業でした。
🌱 今の蔵では?タンクや温度管理は進化しても、添・仲・留と段階的に仕込む三段仕込みは現在の日本酒造りでも基本となる方法です。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)
05 / 搾り

💧 酒袋を槽へ積む

醪を酒袋へ入れ、一枚ずつ槽に積んで搾る。いまの自動圧搾機とは違う、昔ながらの上槽の姿です。

📷 1960年の酒揚げ・槽搾り
酒袋を積む現場を見る
👀 ここを見て!醪を入れた袋を人の手で並べるところ。液体の酒と酒粕を分ける「上槽」が、文字通り手仕事だったことが分かります。
🌱 今の蔵では?自動圧搾機が広く使われる一方、槽搾りや袋吊りを選ぶ酒もあります。同じ醪でも搾り方で酒の表情が変わるのが面白いところ。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)
06 / 火入れ

🔥 蛇管を湯へ

熱湯の中へ蛇管を据え、その管の中へ清酒を通して温める。現代の設備とは違う「火入れ」が目に見える場面です。

📷 1960年「火入れ・蛇管の据え付け」
昔の火入れを見る
👀 ここを見て!グルグルした蛇管。酒を釜で直接煮るのではなく、管を通しながら温める仕組みです。
🌱 今の蔵では?熱交換器を使う方法や瓶燗など、蔵や商品によって方法はさまざま。逆に火入れをしない酒が「生酒」です。
西宮市の原資料を見る →
資料:西宮市デジタルアーカイブ/CC BY(表示)

そして、今の蔵へ。

昔を知ると、現代の設備がただの機械に見えなくなります。変わったものと、受け継がれているもの。その両方を見比べてみよう。

発酵中の醪
👀 見学で耳も使ってみよう醪の発酵は、写真だけでは伝わりません。蔵で聞こえる発酵の気配や、蒸米の香りまで感じると酒造りがぐっと近くなります。
発酵中の醪(月桂冠・伏見)/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0
🚪 写真の次は、本物の蔵へ。
湯気の熱、蒸した米の香り、醪の音。写真では残せないものが、酒蔵にはあります。
※ 歴史資料は西宮市デジタルアーカイブでCC BY(表示)として公開されていることを確認しています。現段階では歴史画像そのものを転載せず原資料への導線として掲載し、画像の直接表示は配布方法・帰属表示を個別に最終確認したものから順次追加します。